07年大河ドラマ『風林火山』第31回

『真田丸』を見てすっかり村上新悟さんのファンになっている私。SNS上では同じく村上さんに魅せられた方がたくさん過去作品を発掘して下さっていまして、私もその情報を頼りに手元にある出演作を少しずつ見てみることにしました。

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2007年大河ドラマ 『風林火山』

脚本・大森寿美男 /  主演・内野聖陽(この時まだ「まさあき」読み)

武田信玄の軍師として活躍した山本勘助を主人公にした大河ドラマで、個人的にかなり好きな作品の一つに入ります。とにかく内野さん演じる勘助が上手くて魅力的でしたし、劇中流れる千住明さんの音楽もとても素敵でした。

内野さん以外のキャスティングも話題が大きかったのも特徴的です。
第一回に登場したキーパーソンのミツ役を演じた貫地谷しほりちゃんは、その後この年の10月期朝ドラ『ちりとてちん』のオーディションを見事勝ちとり主人公の喜代美を演じて大きな注目を集めました。『ちりとてちん』は私的には名作中の名作だと思ってて…あれを越える朝ドラはいまだに無いですね~。
信玄(晴信)を演じたのが市川亀治郎くん(現・猿之助)。歌舞伎役者としてずっと走り続けてきた彼がこの大河ドラマで初めてドラマデビューしたことで歌舞伎界でもけっこう話題になってました。とにかく興奮した時の歌舞伎顔がすごかったのを強烈に覚えています(笑)。
そして、忘れちゃいけないのが謙信(景虎)を演じたGacktさん。まさか、ガックンが大河…しかも上杉謙信で出演する日が来るなんて思ってもいなかったので当時は本当に驚きました。芝居とかどうなんだろう…と最初は危惧する部分もありましたが、あの、独特の存在感が謙信の絶対的な妖しいオーラに重なっていて思ってた以上に見応えがあったんですよね。ガックンはこの役がご縁でかなり長い間新潟の上杉謙信まつりに参加されていたとのことで毎回大きくニュースで取り上げられていました。
その謙信補佐として宇佐美役で出演されていたのが緒方拳さん。Gacktさんは父親のように慕っていたようで、緒方さんが亡くなられた時は人目をはばからず涙を流していた姿がとても印象深かったです。

ちなみに、『風林火山』での私の推しキャラは…小山田役の田辺誠一さんでしたw。

この作品で大河初出演していた村上新悟さん。計5回に出演されたということで、オープニングをチェックしてみると、

確かに名前が出ておりました!!この頃、全くのノーマークだった村上さん(汗)。後半は大きな見せ場もあったりして今見るとかなり興味深いものがありました。それに若くて初々しく勢いがあります。ちなみに声は低音ではなくけっこう高め。この役だけを見ればたぶん今のように美声キャラとして注目されることはなかったかと思います。

以下、出演回について少し考察したいと思います。

村上新悟さんの演じた役名は春原惣左衛門。真田家の祖(信繁の祖父)真田幸隆の家臣役です。現在『真田丸』に出演されて注目を集めているわけですから、なんだか不思議なご縁を感じますね~。

真田幸隆を演じていたのは佐々木蔵ノ介さん。あの当時、蔵さんの幸隆カッコいいな~と思いながら見ていたんですが、今回改めて見直してみても・・・やっぱりめっちゃカッコいいです。目力とかハンパないし存在感もすごい!ものすごく魅力的です。蔵さんのファンはこの大河見たほうがいいと思う。
ちなみに、この時の共演がきっかけで蔵ノ介さんと亀治郎くん(現・猿之助)は親しくなってよく舞台共演したりしているんですよね。

で、村上さんは、最初の2回ほどはほぼセリフがありません(初登場の時は姿を見つけるのも注意してないと分からない感じw)。それでも緊張感をもってその場に存在しているのが伝わってきて、なんだか見ていて微笑ましいというか慕わしいというか。この頃はなんだか今よりガッシリした若武者風です。

村上さん演じる惣左衛門が初登場してくる回は勘助と幸隆が初めて出会う重要なストーリーになってます。最後のほうに真田の軍議シーンがあるのですが、ここにちょこっとだけ映り込んでる感じw。

2回目に登場回は海ノ口城の決戦で勘助が屈辱を受けてやさぐれるストーリーが中心wですが、真田家も晴信の父・信虎(仲代達矢さん)に侵略されそうになり大ピンチ。真田家の家臣を守るために幸隆が住み慣れた地を離れることを決断。家臣たちにはたとえ敵のほうについてでも生き延びてほしいと必死に訴えるシーンが切ないです。

この時泣きながら「御屋形様!!」と無念の表情を浮かべてる家臣団のなかに村上さん演じる惣左衛門の姿がありました。熱い若武者って感じです。

3回目に登場した回は、Gackt謙信(景虎)が最後にババーーーンと初登場して当時大きな話題になりましたw。幸隆は生き残るために武田側につくことを決断して勘助と共に晴信に謁見。晴信は真田に破格の待遇を用意していて、かつての郷にある松尾城を与える寛大さ(しかしこの時の晴信は慢心や嫉妬心からかなり精神的に危険な状況でしたが 汗)
その松尾城に家族で感無量の面持ちで入城すると、散り散りになっていたかつての家臣たちが揃って出迎えてくれるのです。その筆頭列に村上さん演じる惣左衛門がいます!!まさにかつての主君と涙の対面。この時のカメラワークは村上さんとがいる方と逆から撮ってたのであまり映ってる時間は長くないんですがw、すごく良いシーンでした。

そして、春原惣左衛門の最大の見せ場になるのが、第31回の「裏切りの城」です。これまでのチョイ出が嘘のような大活躍をします(笑)。改めて村上さん視線で見るとかなりの好待遇で今更ながらファンとしてはニンマリw。
幸隆は真田の郷を半分占拠状態にある村上義清からなんとかすべてを取り戻したい。晴信から砥石城落としたらその土地はすべて真田に与えると告げられていたため何としても落としたいところ。そこで幸隆は柏木(近藤芳正さん)と共にある策を思いつきます。
突然家臣を集めて、「この中に裏切り者がいる!」とものすごい形相で睨みを利かす蔵さん@幸隆。あれは怖い!!誰も名乗りを上げない中、お前だろう!と名指ししたのが春原若狭守…惣左衛門のお兄さんです。全く覚えのない罪を一方的にすごい形相で幸隆に決めつけられたうえ、殴る蹴るの暴行まで受けるという理不尽さ(汗)。幸隆、どうしてしまったんだ!?と誰もが見ていて思ったことでしょう。

お兄さん想いの弟惣左衛門は必死に庇います。が、そんな惣左衛門に幸隆は「兄を斬れ」と非情な命令。

涙ながらに斬り捨てようとしますが、それを寸でのところで幸隆が止めます。めっちゃギリギリのとこで(汗)。この時の幸隆、まさに、鬼そのもの。当然、惣左衛門としては無実のお兄さんが主君からこんなひどい仕打ちを受けたということでものすごい恨みを募らせるわけです。この時の表情がねぇ、もう、精いっぱいの恨みの形相してるんですわ、村上新悟くん。まだ少し芝居に余裕がないかな~って思えるところが逆に初々しくていい感じ。

そこで惣左衛門は真田に見切りをつけて砥石城に「幸隆はめっちゃヒドイ主君だからぜひとも討ち取っちゃってくださいよ!!」と駆け込みます。一瞬躊躇する村上義清でしたが、あの現場に居合わせていた本物の村上方スパイの深井が「惣左衛門の言ってることは本当です」と進言したためにすっかり信用してしまいます。

さっそく真田攻めのための策を意気揚々と語る惣左衛門。まったく物怖じしてません。非常によか表情です!こりゃ信じてしまいますわな。村上新悟くん、大熱演

で、村上勢はガーーーっと松尾城二の曲に攻め込むわけですが、そこで、「ちょっと様子見てくる」と城に潜入していった惣左衛門はしてやったり顔。ここまでの出来事はすべて幸隆たちが考えた大芝居でした。惣左衛門のお兄さんは芝居とはいえめっちゃ暴行受けてましたからホントお気の毒でしたが、これも主君の為…真田の郷を取り戻すためと引き受けたんでしょう。
それに、惣左衛門のあの迫真の涙の熱血芝居!弁慶と義経の安
宅関ばりの名芝居でしょう、あれは!みたいな。よくやったよ、惣左衛門!と思わず贔屓な感情が出てしまったw。
結局まんまと騙された村上軍は挟み撃ちにされてほぼ全滅状態に。この戦いで勘助の友・平蔵の義理の父親が犠牲になってしまいました…。

こんな感じで、村上ファン的には非常におすすめ度の高い第31回でございます。
結局真田はこの後村上軍の逆襲に遭って手痛い敗戦を喫してしまうんですがね(苦笑)。春原兄弟による決死の大芝居も報われなかったわけです

最後に村上さんが登場するのが村上攻めが膠着してる中、上杉に捕らわれていた勘助が無事に生還して戻ってくる回です。砥石城攻めに失敗して肩身が狭くなってしまい元気がない幸隆のところに勘助がやってきてある知恵を授けます。滅亡してしまった海野家を再興させるネタを引っ提げて幸隆の実弟・常田(橋本じゅんさん)を武田に寝返らせようというもの。海野家はもともと真田の旧本家。これが武田の保護を受けて再興すれば弟も村上にいる意味がなくなるんじゃないかと。勘助やっぱり天才軍師!
ところが、そう簡単に交渉が上手くいくはずもなく時間だけが過ぎていって…幸隆を心配するあまり妻の忍芽さんは単身、常田の元へ勝手に説得に行ってしまいます。ちなみにこの忍芽さん、真田丸ではとりさんという名前で草笛さんが演じられてました。名前は違えど、逞しさはそのまま受け継いでいるなと思いました。
この、忍芽がいなくなったことを幸隆に報告しに来たのが春原惣左衛門でした。利発で清々しい武将に成長しておりました~。
結局、この話は幸隆の機転もあり上手くまとまり、常田は武田についたことから村上方から続々離反者が現れ結果砥石城はかんたんに落城してしまいました。こうして真田はめでたくかつての自分たちの領地を取り戻すことができました。

ここで、『風林火山』における村上新悟さんの出演、終了。全5回。

若き日の村上新悟さんを見られることも美味しいですが、大河ドラマとしても非常に面白かった『風林火山』。戦シーンも迫力ありますし、各役者さんのお芝居も魅力的ですので作品としてもお勧めです。